インプラント手術におけるミスはなぜ、起こるのか

現在、インプラント治療も多岐にわたり、さまざまな症例に対して手術が可能となっています。なかでも、 “難症例”といわれ、これまではインプラント治療が難しいとされてきた症例についても、骨再生療法などの最先端の治療法を用いることでインプラントが可能となっています。
ただ、最近においては難症例におけるインプラント手術のミスも報告されています。臼歯部に骨の厚みが2~3㎜しかないといったケースも難症例の一つですが、インプラントの埋入時に臼歯部の骨を突き抜けて、その上方にある“上顎洞”というスペースにインプラントを落下落させたというケースが報告されています。患者さまから、奥歯の上方でカラカラ音がするという訴えがあり、CTを撮ってはじめて、上顎洞にインプラントが発見されたというケースです。CTを設置しているにも関わらず、こうしたミスが起こりうるとすれば、手術に当たったドクターの経験が少ないがゆえに起こしたしまったケースと考えられます。
※上顎洞 副鼻腔の一つで、鼻の両脇の奧にある空洞のこと。