- 審美インプラント
- インプラント症例集
- 動画で説明
- 治療の流れ
- 痛くない静脈内鎮静法
- 純チタンインプラント
- 安全な手術法について
- 治療実績・10年保証
- インプラントの費用
- 高齢化社会への対応
- インプラントの役割
- 治療の種類
- インプラントの構造
- メリット・デメリット
- 長持ちさせるには
- インプラントQ&A
- インプラントの歴史
ガイドシステムを用いた
安全な手術法
体にかかる負担を最小限に
通常のインプラント手術は歯肉を切開して骨を露出させて目で確かめながらインプラント体を埋入します。当院ではこの方法だけでなく、出血量が少なく、痛みや術後の腫れが最小限に抑えられる最新の術式を導入しています。
それは“ガイドシステム”を用いた術式で、通常のインプラント治療が開腹手術であるとすれば、お腹を切らずに手術を行う内視鏡手術に相当するといえます。通常のインプラント治療に比べて身体にかかる負担が大幅に軽減され、治癒にかかる時間も大幅に短縮できるなどメリットの大きな術式です。
プランニングと使用するステントの制作費として4万円近くかかります。ただ、糖尿病や高血圧、あるいはその合併症をお持ちの方でそのリスクをできるだけ減らしたいというケースや高齢の方でインプラント治療の時間を著しく短縮したいという方にはたいへん有効であるといえます。
1. ガイドシステムを用いた手術法とは
ノーベルガイド(NobelGuide)社のノーベルクリニシャン(NobelGuideClinician)というシステムで、CTで撮影した画像をもとにコンピュータ上でインプラントの埋入方向、深度等を3次元的にプランニングし、その情報を持ったステント(インプラント埋入の際にガイドとして使用するマウスピースのようなもの)を作成、インプラント埋入する際にこのステントをお口の中に介在させて(歯ぐきにかぶせ固定させて)行います。
あらかじめ骨量や骨質をはじめ血管や神経の位置を考慮したうえで最適な埋入位置を決めることができるので、より正確で安全なインプラント治療が可能となります。
このノーベルガイドを用いることで “フラップレス”という手技を安全で確実に行うことができます。この手技は歯肉を切開せずに(骨を露出せずに)行う方法で、外科的侵襲が少ないため出血量を最小限に抑えられ、術後の腫れもほとんどありません。
当院でも30症例ほど行っていますが、術後の経過も良好で患者さまからもたいへん喜ばれています。現在のところは5000症例に対して30ケースと決して多くはありませんが、“低侵襲で受けられるインプラント”ということが口コミで広がり、希望される方が徐々に増えています。
※フラップとはインプラントを埋入する際に開く歯肉の部分
2. フラップレス手術が受けられる条件
このフラップレスによる治療は希望される方が全員受けられるというわけではなく、骨量及び粘膜が十分にあるということが条件になります。ただ、骨量の少ない場合は骨再生法によって増やすこともできますので、そうしたステップを踏みながら治療することができます。
3. ガイドシステムだけに頼るのは危険も伴います
ガイドシステムを用いたフラップレス手術は基本的には低侵襲で術後の痛みも少なく、治癒も早いというメリットがあります。ただ、内視鏡手術は開腹手術を数多く手がけている経験豊富なドクターが試みる場合でないと困難であるように、通常のインプラント手術に熟練していないドクターがガイドシステムだけを頼りにインプラント治療を行う場合はリスクを伴うということを忘れてはいけないでしょう。
というのはガイドシステムで治療していても出血量が多いなど危険だと判断された場合は、速やかに外科的治療に切り替える必要があり、外科的治療の経験が浅いドクターだとそうしたリカバリーがうまくできない場合があるからです。
とくにコンピュータを得意とする若手のドクターの間でこのガイドシステムの使用頻度が高まっていますが、このことは同時に若手であるがゆえのリスクもはらんでいるといえます。
若いドクターはオペ経験が少ないことから、万が一の際のリスク回避の技術には熟練していないことが多いからです。大学病院であれば経験豊富な医師に交替してもらうこともできますが、一般のクリニックではなかなかそうもいきません。
ガイドシステム導入に際しては経験則に基づいて治療の長所と短所を含め、リスクについても患者さまにきちんと説明ができなければならず、より低侵襲であるというだけで採用することには慎重になるべきです。
いずれにしろ、患者さまのご希望を踏まえて診断から治療計画の立案、実際の手術までドクター、歯科衛生士ともに最善を尽くして安全、確実に治療していくことが大切だと考えています。