静脈内鎮静法による
インプラント治療  

患者様に安心して治療を受けていただく為に

インプラント治療は外科的な治療なので痛みがあるのではないかと不安に思われる方もいらっしゃると思います。

当院では麻酔医による静脈内鎮静法を併用してインプラント治療を受けていただくことが出来ます。

麻酔医は男性1名、女性2名の計3名ですが、3名全員がインプラント治療をはじめすべての治療内容に対応しています。
交代で1~2時間の鎮静治療を行い、リスク回避のためにモニターを監視するなど安全性に配慮しながら、危険のないよう治療を完全に終わらせることに重点を置いています。

患者様が安心してリラックスできるよう、1人でも多くのスタッフで患者様を見守れる体制が一番大切と考えています。

静脈内鎮静法とは

静脈内鎮静法とはインプラント手術の際などに行う麻酔法で、うとうとと眠ったような状態になるため、痛みはもとより不安感や恐怖感を感じずに治療が受けられるというメリットがあります。

2時間後には起きて帰宅することができますので患者さまの負担の少なく、最も簡易的に痛みのない治療ができる麻酔方法といえます。

全身麻酔との違い

静脈内鎮静法を受けている間はうたた寝しているような状態になりますが、ぼんやりとした意識はあります。
このことが全身麻酔とは大きく異なる点で、全身麻酔は中枢神経に働き、意識がなくなると同時に自発呼吸がなくなるため、人工呼吸器によって呼吸を行います。そのため高度な設備と技術が必要になります。

こうした大がかりな設備の必要な全身麻酔に比べて、静脈内鎮静法は入院の必要もあなく、簡易でありながら十分な麻酔効果も得られるということで歯科の世界でも注目されている麻酔方法です。

安全性も高く、麻酔中は心電図や血圧計などの身体モニターを使用し、専任の麻酔医がついて健康状態をチェックしているので、術中の体調変化にも敏速に対応できるので患者さまは安心して手術が受けられます。

リラックス効果、健忘効果が得られます

静脈内鎮静法ではうとうとしているような感じになりリラックス効果があると同時に、手術中に起きたことを覚えていないという健忘効果が得られます。時間感覚も麻痺するため、治療時間も実際よりも短く感じられるといったうれしい効果もあります。

単に痛みを感じないだけでなく、不安感や恐怖感を感じずに治療が受けられるため、患者さまの精神的な負担は大きく軽減されます。

こんな方にぜひ、お勧めです

当院ではインプラント治療される患者さまの95%の方が静脈内鎮静法を使用されていますが、とくに痛みに弱い方や手術への不安感や恐怖感の強い方にはとくにメリットが大きいといえます。
また、当院では静脈沈静を行ってから麻酔注射をするので注射の痛みを感じないだけでなく、麻酔注射をすることすらわからない状態になるので、とくに注射に恐怖感がある方にはお勧めします。

嘔吐反射が強い方にも適しているといえます。嘔吐反射とは口腔内に入った異物に対して反射的に吐き出そうとすることをいいますが、この反射の強い方は静脈内鎮静法によって嘔吐反射を抑制することできるので、治療もスムーズに行うことができます。

静脈内鎮静法の流れ

最初に麻酔医からの問診があります。既往歴、病状などを含めて健康状態をうかがい、体調のチェックしてから沈静法に入ります。

上腕から点滴が注入されて、数分後には意識がぼんやりとしてきて眠ってしまう方もいます。
そのような状態になったことを確認してからインプラント手術を行います。

注意点

お車での受診は極力避けてください

静脈内鎮静法を受ける場合の注意事項になりますが、帰宅時、眠くなることがあるので車での受診は極力避けていただきます。
ふだん、自転車で通院されている方も、眠気が残ったり、ふらつくことがありますので当日の自転車の使用はおやめいただいています。

高齢者の方の場合は付き添いの方が必要な場合も考えられますのでご相談ください。

帰宅後は眠気やだるさに襲われることがありますが、そのまま無理せずに安静にしていただくとぐっすり眠れ、休養も取れます。
手術部位の腫れもより少ないようにみられます。腫れを極力おさえたいと希望される方の場合は沈静法の中にステロイドを少量、落とすことにより炎症を抑えて腫れをより少なくすることができます。

自費診療になります

インプラント治療に際しての静脈内鎮静法は自費診療となり、当院では6万円(税別)かかります。

高いと感じられるかもしれませんが、ほとんどの方は静脈内鎮静法を希望され、2回目以降の方はとくに躊躇なく静脈内鎮静法を選択されています。それだけ患者さまに負担がなく、楽にインプラント治療が受けられるからなのだと思います。

患者さまの喜ぶ顔にはかえられません

手術に際して患者さまがたいへんリラックスされている様子をみるにつけ、静脈内鎮静法の有効性といったものを実感します。
施術側からすると通常の治療であれば1時間で終了するところですが、静脈内鎮静法を使用した場合は3時間ほどかかり、それだけ時間と手間がかかるのですが、患者さまからの要望も強く、不安なく治療を受けていただけることを考えるとこれだけはやめられないと思います。

患者さまにとって痛みや不安感などがいかに切実なものかということであり、とくに歯科治療においては痛みや不安感の除去が大きなテーマであることを実感します。
今後も患者さまの精神的な負担の少ない治療を目指して研鑽していかなければと思っています。

麻酔医紹介

麻酔医:阿部淳子

神奈川歯科大学卒業
金沢医科大学口腔外科入局
昭和大学歯科麻酔科入局
日本歯科麻酔学会認定